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オーストラリア。行ってみたらビックラこいた! その12


2009/10/21 23:00 Writer サエキヒカル

 話せないというのは辛いもんである。大の大人が必死で動作を大げさにジェースチャーをしている。周囲の冷ややかな視線を感じながら15分も過ぎたところ、のんびり屋のオージーも痺れをきらしたのか?頭の中の電球がぱっとついたのか?

「わかったわ」

という感じでお互いに会話し、金髪女性の係官が私についておいでというように手のひらを上に向け人差し指だけを曲げたり伸ばしたりした。

「カモ」

と聞こえた。多分これはCome onでしょう。私は勝手に理解した。

 その係官が連れて行ってくれたところには、先ほどまでせわしなく空港のなかをいったりきたりしていた男勝りの女性のところだ。彼女は年のころ50代、疲れたタンクトップにガサツに後ろでまとめた髪、化粧はしておらず。目だけが鋭い白人女性。彼女になにか係官は話すと彼女はガラガラのだみ声で「サンキュー」と彼女にいったようだ。時折彼女が笑う「ワシャワシャ」と笑う口の中は歯が幾つかなかった。

 彼女がついて来いというというそぶりを見せる。私は立ち去っていく係官の彼女を、保健所に連れられていく野良犬のような目で見送った。彼女は人身売買の仲買のようだ。肩を落とし、ただ頭の中には悪いことばかりが浮かぶ。私は、今から黒塗りのマフィアの車に乗せられ、香港に売られて・・・・
 
  しかし、彼女が向かったのはマフィアの車ではなくオンボロの今にもマフラーやドアが落ちそうな角ばった茶色の車だった。

続く

  サエキヒカル
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ジャーナリストレベル ジャーナリスト
担当国 オーストラリア、カナダ、デンマーク、中国
略歴

93〜95年オーストラリアでワーホリで学び、観光ビザで滞在。
95〜99年カナダにて観光ガイドとして就労。98年デンマーク、オーストリアにて農場研修生として就労。カウボーイとして働く、つまり7年間の海外放浪してました。
05年〜06年中国で食品会社の駐在員として働く

一言メッセージ
世界は無限大

 


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