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オーストラリア。行ってみたらビックラこいた! その13


2009/10/28 22:40 Writer サエキヒカル

 既にその車には7人のバックパッカーらしい若者が乗っていた。「乗れ。」といわんばかりの態度で手を車の方向に掌を向ける。定員オーバーじゃないの?と中途半端な笑顔を向けて困った顔をすると彼女は何か捲くし立てるように中の若者達に怒鳴る。すると若者達は困ったような感じで体を縮める。私の席はどうやら前の助手席のようで、助手席に座っている男の子が足を後ろに引く。そして私の方を見た。どうやらそこが私の席らしい。溢れんばかりになっている後ろのトランクにバックパックが投げ入れられる。私は精一杯体を曲げ、窮屈な体育座りをした。助手席の彼の足の匂いが鼻を突き刺す。喉からこぼれるような咳が出る。

 早く、こんな窮屈な臭いところからは抜け出したい。頭の中はそれだけだった。更にその車の主の彼女は再び空港に戻ると、2人のバックパッカーの若い白人女性を連れてきて後ろの男性のひざの上に押し込んだ。なんともいえない歓声にも聞こえる悲鳴が聞こえた。ギネスブックに挑戦じゃあないんだから・・・と思っていたら車が走り出した。ある程度の空間を持っているのは彼女だけ・・・皆押し込まれ、顔までがゆがんでいる。

 シドニー空港は快晴だった。町までの距離どれくらいあったのか??車が曲がるたびに車内には体を押された人の悲鳴やら断末魔のうめき声が上がっていた。その声を打ち消すかのように彼女の高笑いが大きく響いていた。オンボロ車は思ったより走り、クーラーが壊れているのか、蒸し暑い車内はなんともいえない体臭が漂い、私は、酸欠の鯉のようにぱくぱくと上を向いて口で息をした。

続く

  サエキヒカル
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ジャーナリストレベル ジャーナリスト
担当国 オーストラリア、カナダ、デンマーク、中国
略歴

93〜95年オーストラリアでワーホリで学び、観光ビザで滞在。
95〜99年カナダにて観光ガイドとして就労。98年デンマーク、オーストリアにて農場研修生として就労。カウボーイとして働く、つまり7年間の海外放浪してました。
05年〜06年中国で食品会社の駐在員として働く

一言メッセージ
世界は無限大

 


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