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雨期のノルデスチ


2010/5/20 9:00 Writer 古瀬香織

 年中常夏と思われがちなサルバドールですが、一応、冬は存在します。冬と言うより、雨期と言った方がふさわしいのですが、まさに今がそれに当たります。2月のカルナヴァルの後、3月末頃までは毎日晴天で、ブラジルのイメージ通りの青い空・青い海が広がるのですが…4月に入ると、残念ながらそうはいきません。分厚い雨雲が連日登場し、強烈な雨を降らし、海の水を汚していきます。

 今年の4月の雨は特に強烈で、サルバドールでは、雨による土砂崩れや浸水で多くの人々が家や家財を、そして家族を失いました。雨の降り方が尋常ではないのに加え、土地の水はけの悪さ、排水設備の未熟さ、そして地盤の悪い丘の上に住むしかない貧しい人々の多さ…それらが絡み合って、雨期になると毎年、同じような被害が発生しています。

 川や湖が決壊し、住宅街が水浸しになったり、地下水が排水溝からあふれ出し、道路を川に変えてしまったり。日本では想像もつかないようなシーンが、そこかしこで見られました。陸の孤島と化した住宅に救命ボートが向かい、お年寄りを救助したり、貴重品を頭に載せ、肩までもありそうな水の中を歩いて避難所に向かう男性がいたり。雨が、これほどの脅威になるとは、ここに住むまで思ってもみませんでした。

 今回被害をもたらした雨雲は、サルバドールに来る前はリオ・デ・ジャネイロで200人以上の死者を出す大惨事を引き起こしました。雨期に雨が降ることはわかっているのに、どうして、雨対策のインフラ整備が出来ないのか不思議でなりません。対策を取らねばならないエリアが広大すぎて、追いつかないのかも知れませんが…。

 ノルデスチ(サルバドールを含むブラジル北東部)の雨期は、4月から7月頃まで続きますから、今後もまだ注意が必要です。この時期のサルバドール観光は、青空に出会えればラッキー!ぐらいに考えていただければ、と思います。ビーチで泳げなくもないですが、雨の後は海水が濁り、特に市内中心部に近いビーチは水質がかなり悪くなりますから、あまりおすすめ出来ません。観光的には「Baixa Temporada(バイシャ・テンポラーダ):ローシーズン」になりますから、ホテル代がお得になって、魅力的なんですけどね…。

  古瀬 香織
ジャーナリストレベル ジャーナリスト
担当国 ブラジル、アルゼンチン、チリ、メキシコ
略歴

大学2年の夏休みに初海外でカナダに1ヶ月語学留学、 その後、現在までに約20カ国を旅行。 2005年9月よりブラジル・サンパウロに住み、2008年3月より世界遺産の街サルバドール在住。

一言メッセージ
ブラジル在住5年目の2児の母です。胃袋の強さとフットワークの軽さが自慢。

 


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