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無料ディズニーで街がカオス化


2010/6/3 9:00 Writer 古瀬香織

 ある5月の日曜日に、無料のディズニーパレードがサルヴァドール市で開催されました。世界的食品メーカーの「Nestle(ネスレ)」社による宣伝イベントなのですが、何せ「無料」の日曜開催。各地から親子連れが押し寄せることは目に見えています。ただでさえ娯楽が少ないブラジルの地方都市。さらにサンパウロやリオに比べて所得水準が低い人の数も多く、無料モノの人気は想像を絶します。

 私も小さな息子たちを連れて、10時半の開始時間めがけて会場に向かうと、付近はまるでカルナヴァルのような人混み。カルナヴァルと違うのは、ほとんどすべてが「子連れ」であること。ディズニーランドのないブラジル、本物のミッキーを見るには、高いお金を払ってアメリカのディズニーワールドに行くしかありません。それがわが町で、しかもタダと来たら、誰だって一目見たいと思うでしょう。

 パレード出発地点までの人混みはそれはそれは激しく、行くだけで疲労困ばい。いざパレードが始まったら、今度は目の前に立ちはだかる人の壁で、肝心のキャラクターたちがほとんど見えません。結局、背の高い父さんの肩車が一番の特等席です。(写真はブログhttp://d.hatena.ne.jp/calorina/20100502.htmlに掲載中)

 翌日のテレビニュースでは、最前列にいたならば見えたであろう素晴らしいダンサーの踊りなど、本場さながらの様子が映し出されました。それと同時に伝えられたのが、当日の市内各地で発生した大渋滞。会場周辺のみならずはるか数キロ離れた幹線道路もストップし、文字通り街がカオス化していたのでした。早めに家を出たのにバスが前に進まず、会場に着いたらすでに終了…という気の毒な遠方からの親子連れがごまんといたわけです。

 子ども向けイベントですらこの大混乱、果たして世界規模のイベントになったら、一体街はどうなるのか。市民からは不安の声が上がります。これを教訓に、ワールドカップでは見事なかじ取りを見せてくれればいいのですが…。国民の経済力アップにともない、車両台数は増加の一方をたどるブラジル。交通マヒの解消は大きな課題の一つです。

  古瀬 香織
ジャーナリストレベル ジャーナリスト
担当国 ブラジル、アルゼンチン、チリ、メキシコ
略歴

大学2年の夏休みに初海外でカナダに1ヶ月語学留学、 その後、現在までに約20カ国を旅行。 2005年9月よりブラジル・サンパウロに住み、2008年3月より世界遺産の街サルバドール在住。

一言メッセージ
ブラジル在住5年目の2児の母です。胃袋の強さとフットワークの軽さが自慢。


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